
このマンホールについて
東京都台東区の上野と浅草の間に「かっぱ橋」と呼ばれる商業地(問屋街等)があるのですが、このマンホールはその区域内に設置されています。2019年に放送されたテレビアニメ「さらざんまい」の舞台として取り上げられたことにより「聖地巡礼」のために訪れるファンもいたことから、町おこし・イメージアップも兼ねて設置されたという経緯があるようです。
設置場所についてですが、かっぱ橋の商店街を歩いていると自然と見つかるところに置いています(商店街中の「合羽橋」交差点のあたりに設置されています)。かなり目立つデザインのため、少し注意を向けているとすぐに見つかるかと思います。浅草や上野といった東京屈指の観光名所が付近にありますが、設置場所近辺は人通りがそれほどでもないため、割とじっくり鑑賞できるのではないでしょうか。
なお、描かれているキャラクターは「矢逆一稀」「久慈悠」「陣内燕太」の3人がカッパに変身した姿、そしてカッパ型生命体の「ケッピ」となっております。
【参考】台東区デザインマンホール蓋|いま”マンホール蓋”が熱い!!|東京都下水道局

「かっぱ橋」とアニメ『さらざんまい』のつながり
東京・浅草にある「かっぱ橋道具街(かっぱばしどうぐがい)」は、調理器具や食品サンプルなどの専門店が集まる商店街として知られていますが、名前の由来にもなっている「河童(かっぱ)」にちなんだ装飾や伝説も根強く残るユニークなエリアです。
アニメ『さらざんまい』(2019年、MAPPA・ラパントラック制作)は、この「河童」というモチーフを大きく取り入れた作品で、物語の舞台設定も東京・浅草周辺をモデルにしています。
【参考】さらざんまいマンホール蓋|体験・観光スポット|台東区公式観光情報サイト
つながりのポイント
- 舞台設定に「かっぱ橋」周辺が使われている
『さらざんまい』の背景には、実際の浅草・吾妻橋・隅田川沿いの風景が数多く登場します。その中で、「かっぱ橋道具街」の周辺や、「かっぱ河太郎像」(かっぱ橋交差点付近にある有名な像)などもモデルとして描かれたと考えられる場面がいくつか存在しています。 - 河童(カッパ)というテーマの一致
『さらざんまい』では、主人公たちがカッパの姿になって戦うという奇想天外なストーリーが展開されます。これは、浅草の「かっぱ橋」に伝わる合羽川太郎(かっぱかわたろう)という実在の人物と、そこから派生した「かっぱ伝説」とのつながりがあると考えられます。
かっぱ橋周辺では、昔から「かっぱが商売繁盛をもたらした」という縁起の良い存在とされ、店先やモニュメントでも親しまれています。アニメの中でも、河童が人間と関わるというファンタジックな設定は、こうした地域の文化的背景を反映しているように感じられます。 - 聖地巡礼スポットとして注目
放映後、ファンによる“聖地巡礼”(アニメの舞台となった場所を訪れること)の対象地として、かっぱ橋道具街や浅草寺、吾妻橋などがSNSで話題となりました。
『さらざんまい』について
この作品は幾原邦彦監督によるオリジナルアニメで、少年たちが「つながり」や「欲望」、「秘密」などをテーマに、不可思議な出来事に巻き込まれていく物語です。特に「何かを失わないと、何かを得られない」という哲学的な構成が特徴的で、見た目の奇抜さ以上に深いメッセージが込められています。